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底付き感とは?床の硬さが伝わる状態と、厚みで防げる範囲

厚みのあるマットレスを横から見た断面

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マットレスを調べていると、当たり前のように出てくる言葉があります。「底付き感がない」「底付きしにくい」。

説明なしに使われるので、意味が分からないまま読み進めることになります。底付き感とは、マットレスが体を支えきれず、下にある床や畳の硬さが体に伝わってくる状態のことです。

この記事では、なぜそれが起きるのか、どこからが底付きなのか、そして厚みでどこまで防げるのかを解説します

目次

底付き感とは、どういう状態か

明るい寝室に置かれた厚手のマットレス

マットレスは、体重を受けて沈むことで体を支えます。沈むことは悪いことではなく、それが仕事です。

問題は、沈みきってしまったときに起きます。マットレスの厚みを使い果たすと、それ以上は沈めません。体重は行き場をなくし、そのまま下の床へ抜けていきます。座布団を1枚だけ敷いて硬い床に座ったときの感じに近い状態です。

このとき、床の硬さが体に返ってきます。これが底付き感です。

いちばん出やすいのは、おしりと肩

仰向けで寝たとき、体重が集中するのはおしりのあたりです。体の中でいちばん重い部分が、いちばん狭い面積で当たります。

横向きなら肩と腰です。接する面積がさらに小さくなるので、同じマットレスでも仰向けより沈みます。

寝方沈みやすい場所
仰向けおしり
横向き肩・腰
うつ伏せおなか

朝に気がつく底付き

底付きが起きているかどうかは、朝起きた時に目で見て分かります。

寝入るときは気にならないのに、朝になると背中の同じ場所が固まったようになっている。あるいは、夜中に何度も寝返りを打っている。体が、当たっている場所から逃げようとしている状態です。

これが「底付き」です

なぜ底付きが起きるのか、原因は3つです

マットレスの表面を手で押して沈み具合を見ているところ

1. 厚みが足りない

いちばん単純な原因です。薄いマットレスは、そもそも沈める余地が少なくなります。

使い果たすまでの距離が短いので、体重の重い方や、横向きで寝る方はすぐ底に届きます。厚みの目安はマットレスの厚さは何cmがいい?にまとめました。

2. へたっている

買ったときは平気だったのに、最近になって感じるようになった。この場合は厚みではなく、劣化です。

中の素材が潰れると、同じ厚みでも支える力が落ちます。とくに体重が集中するおしりの位置だけ凹んでいるなら、そこから底付きが始まっています。

3. 硬さが体重に合っていない

柔らかいマットレスは沈みやすいぶん、底までの距離を早く使い切ります。体重が重い方が柔らかいものを選ぶと、厚みがあっても底付きすることがあります。

逆に、軽い方が硬すぎるものを選んでも底付きは起きませんが、今度は体が浮いて別の当たり方をするもの。厚みだけでなく、硬さと体重の釣り合いも見る必要があります。

体重別の考え方は体重が重い人のマットレス選びで扱いました。

今日、家で確かめる方法

言葉の意味が分かったところで、自分のマットレスがどうなのかを確かめてみてください。道具は要りません。

方法①|手を差し込む

仰向けに寝た状態で、腰の下に手のひらを差し込んでみます。すんなり入るなら、腰が浮いています。逆に、まったく入らないほど密着しているなら、沈みすぎています。

手のひらがぎりぎり入るくらいが、ちょうどよい沈み方の目安になります。腰だけでなく、肩の下でも同じことを試してみてください。横向きで寝る方は、こちらのほうが分かりやすいはずです。

方法②|おしりの位置を押す

マットレスから降りて、いつも寝ているおしりの位置を手で強く押してみてください。周りと比べて、明らかに沈むなら、そこがへたっています。上から見ただけでは分からないことが多いので、必ず手で押して確かめてください。

方法③|端と真ん中を比べる

ほとんど使っていない端の部分と、毎日寝ている真ん中を押し比べます。手応えが違えば、それが劣化の量です。新品のときの状態を覚えていなくても、この方法なら比べる相手が同じマットレスの中にあります。

この3つのうち2つで違和感があるなら、買い替えを考える段階に入っています。

厚みで、どこまで防げるのか

ここが、この記事でいちばん知りたい部分だと思います。

結論から言うと、厚みは底付きに対して直接効きます。沈める距離が長くなるので、使い果たすまでに余裕ができるためです。

厚み底付きへの余裕向く使い方
3〜5cmほぼないベッドの上に足すトッパー
6〜9cm体重が軽い方なら来客用・一時的な使用
10〜14cm標準的床置きの常用
15cm以上大きい体重が重い方・横向き寝

ただし、厚ければいいわけでもありません

厚みが増えると、そのぶん重くなります。動かせない重さになると、湿気の手入れができなくなります。底付きは防げても、今度はカビの心配が出てくる形です。

例として、雲のやすらぎマットレスIIは厚さ18cmで、シングルが約13kgです。5層の構造で、価格は59,800円。この厚みなら底付きへの余裕は十分ですが、13kgを毎週動かせるかどうかは、買う前に考えておく値打ちがあります。

重さと手入れの関係は雲のやすらぎマットレス2の手入れに書きました。厚いマットレス全般の弱点は極厚マットレスのデメリットで正直にまとめています。

『雲のやすらぎプレミアム』

正直に言うと、厚みより層の作りが効きます

硬さの違う層が重なったマットレスの断面

ここまで厚みの話をしてきましたが、同じ厚みでも底付きの出方は変わります。中身の作り方が違うからです。

1枚ものと、層を重ねたものの違い

同じ厚み10cmでも、1枚のウレタンでできているものと、硬さの違う素材を何層か重ねたものがあります。

1枚ものは、沈み方が均一です。柔らかければ全体が沈み、硬ければ全体が硬い。底までの距離を、途中で止める仕組みがありません。

層を重ねたものは、上の柔らかい層が体の形に沿い、下の硬い層が沈みを止めます。同じ厚みでも、底に届きにくくなる作りです。

1枚もの層を重ねたもの
沈み方全体が同じように沈む上が沿い、下が止める
底付き厚みを使い切ると起きる下の層で止まりやすい
価格抑えやすい上がる

だから、厚みの数字だけで選ばないでください

商品ページに「厚さ15cm」とあっても、それが1枚ものなのか層構造なのかで別物になります。厚みを見たら、次に構造を見る。この順番で見ると、判断を間違えません。

底付きと似ているけれど、別のもの

朝の体の重さには、底付き以外の原因もあります。混同すると、マットレスを買い替えても変わらないことになるので分けておきます。

感じ方疑うところ
体の一点が押される底付き。厚みと硬さの問題
体が沈みすぎて寝返りしにくい柔らかすぎ。反発力の問題
腰が浮いて隙間ができる硬すぎ。体型との相性
首や肩だけつらい枕の高さ。マットレスではない
朝だけ寒い・湿っぽい湿気と温度。寝室の環境

枕の高さは、マットレスとセットで変わります

見落とされやすいのがここです。マットレスを厚くて柔らかいものに替えると、肩が沈むぶん、いままでの枕が高すぎることになります。

マットレスを替えたのに合わない、という声の一部はこれです。寝具は組み合わせで決まるので、片方だけ替えたときは、もう片方も見直してください。

寝返りの回数も手がかりになります

人は一晩に20回前後は寝返りを打つと言われます。極端に少ないなら沈みすぎ、極端に多いなら当たりが強い可能性があります。

正確に数えるのは難しいので、朝起きたときの布団の乱れ方で見当をつけてください。毎朝かけ布団が床に落ちているなら、動きすぎているのかもしれません。

買い替えるべきか、それとも足すだけで済むか

底付きに気づいたあと、迷いやすいのがここです。全部買い替えるのか、上に1枚足して済ませるのか。

足して済むのは、この場合だけです

いまの状態取るべき手
全体はしっかりしているが、表面が硬いトッパーを足す
おしりの位置だけ凹んでいる買い替え
全体が薄く潰れている買い替え
床に直置きで、厚みが10cm未満厚いものへ買い替え

トッパーが効くのは、下が生きている場合です。土台が潰れているところに柔らかいものを重ねても、沈みきる場所は変わりません。むしろ、上が柔らかいぶん沈む距離が増えて、底に届きやすくなることもあります。

買い替えるときに見る、3つの数字

店やページで確かめる項目は、これだけで足ります。

1つ目は厚み。床に直置きなら10cm以上、体重が重い方や横向き中心なら15cm以上を目安にしてください。

2つ目は構造。1枚ものか層構造か。同じ厚みなら層があるほうが底に届きにくくなります。

3つ目は重さ。動かせない重さは、湿気の手入れができなくなります。厚みと重さは比例するので、ここは釣り合いで決めることになります。

床に直置きするなら、もう1つ条件が増えます

ベッドフレームの上に置くのと、床に直接敷くのとでは、底付きの出やすさが変わります。

ベッドフレームは、床板がわずかにしなるもの。このしなりが、マットレスの沈みを少し受け止めてくれます。

床は、しなりません。硬いコンクリートの上にフローリングが張ってあるだけなので、沈みは1ミリも吸収されません。同じマットレスでも、床置きのほうが底付きを感じやすくなります。

ウレタンの性質そのものについては、日本ウレタン工業協会のような業界団体が素材の基礎情報を公開しています。硬さや密度といった用語の意味を確かめたいときの手がかりになります。

直置きなら、厚みは多めに見ておく

床に敷く前提なら、ベッド用に選ぶときより1段階厚いものを見ておくと安心です。すのこを挟むと空気は通りますが、硬さそのものは変わりません。

いま使っているものを、少しでも長くもたせるには

すぐ買い替えられない事情もあると思います。底付きの進みを遅らせる手を、いくつか書いておきます。

1. 上下を入れ替える

毎日同じ位置に体重がかかるから、そこだけへたります。月に一度、頭側と足側を入れ替えるだけで、かかる場所が分散します。

裏返せるものなら、裏返すのも同じ効果。ただし片面仕様のものは裏返さないでください。層の順番が逆になり、支え方が変わってしまいます。

2. 湿気をためない

ウレタンは湿気を含むと、へたりが早くなります。床に直置きしているなら、下に空気の通り道を作ってください。

3. 一点に座らない

ベッドの端に腰かける習慣があると、その位置だけ先に潰れます。座る位置を決めているなら、たまに変えてみてください。

寝るときの体重は面で分散しますが、座るときは狭い面積に集中します。寝るより座るほうが、マットレスには厳しい使い方です。

底付き感についてよくある質問

Q. 底つき感と底付き感、どちらが正しいですか

どちらの表記も使われています。意味は同じで、マットレスが沈みきって下の硬さが伝わる状態を指します。

Q. 敷きパッドを足せば防げますか

薄いものを1枚足しても、沈める距離はほとんど変わりません。表面の当たりは柔らかくなりますが、底付きそのものは残ります。

Q. 布団を重ねるのはどうですか

厚みは足せますが、間でずれて安定しません。寝返りのたびに位置が変わるので、常用には向かないでしょう。

Q. 体重が軽ければ底付きしませんか

起きにくくはなります。ただ、薄いマットレスを床に直置きすれば、体重が軽くても感じることがあります。厚みと置き場所の組み合わせで決まります。

Q. 何年くらいで底付きが出はじめますか

素材と使い方によります。毎日同じ場所で寝ていれば、その位置から先にへたるもの。定期的に上下を入れ替えると、偏りが遅くなります。

Q. 横向きで寝ることが多いのですが

肩と腰の2点に集中するので、仰向けより厚みが要ります。横向きが中心なら、選ぶときの基準を一段上げてみてください。

Q. 畳の上でも底付きしますか

します。畳はフローリングよりわずかに柔らかいものの、沈みを吸収するほどではありません。厚みの考え方は床置きと同じで見てください。

Q. 一人だけ底付きを感じます。同じベッドなのに

体重と寝方が違えば、同じマットレスでも沈み方は変わります。ダブル1枚を共有していて片方だけつらいなら、シングル2枚に分ける手もあります。硬さを別々に選べるようになります。

Q. お店で寝てみれば分かりますか

数分横になるだけでは、底付きまで到達しないことが多いところです。売り場の照明の下で、服を着たまま、数分。実際の寝姿勢とは条件が違います。判断は厚みと構造の数字で補ってください。

まとめ|言葉の意味が分かれば、選ぶ基準も決まります

底付き感とは、マットレスが沈みきって、下の床の硬さが体に返ってくる状態のことでした。言葉さえ分かれば、あとは自分に当てはまるかどうかを見るだけです。

原因は3つ。厚みが足りない、へたっている、硬さが体重に合っていない。このうち、いま自分に起きているのがどれかを見分けるのが先です。

買ったばかりで感じるなら厚みか硬さの問題、数年使ってから感じるならへたりです。前者は選び直し、後者は買い替えになります。同じ「底付き」でも、打つ手がまったく違ってきます。

これから選ぶなら、厚みを見たあとに構造を見る。そして床に直置きするなら、1段階厚めを見ておく。この2つで、底付きで後悔する確率はかなり下がります。

今夜、寝る前に腰の下へ手を差し込んでみてください。手のひらがすんなり入るか、まったく入らないか。それだけで、いまの状態がどちら寄りなのかが分かります。

『雲のやすらぎプレミアム』

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