朝、目が覚めて起き上がろうとしたとき、腰のあたりに床の硬さが残っている。寝返りを打つと、お尻の下でマットレスが尽きている感じがする。
それが底つき感です。マットレスが体重を受け止めきれず、下の床や畳の硬さが伝わってきている状態を指します。
原因は3つに分かれます。買い替えずに直せるものもあるので、まず自分がどれに当てはまるかを見てください。
底つき感の原因は3つ

| 原因 | 見分けるサイン | 対処 |
|---|---|---|
| 厚みが足りない | 買った当初から感じる | 厚みのあるものへ替える |
| 素材がヘタっている | 使い始めは平気だった | 寿命。買い替え時期 |
| 下地が合っていない | 置き場所を変えると変わる | すのこ・ベッドフレームで変わる |
1. 最初から足りていない(厚み不足)
買ってすぐの時期から感じているなら、厚みが体に対して足りていません。
人の体で沈む量がいちばん大きいのは、腰とお尻のまわりです。ここは体重の4割前後が集まる場所とされています。薄いマットレスだと、沈みきったところで下地に当たります。
目安として、床に直接敷くなら10cm以上、体重が重めの方はさらに厚みが必要になります。厚さごとの考え方はマットレスの厚みは何cmがいい?にまとめています。
2. 途中から出てきた(ヘタリ)
最初は平気だったのに、ある時期から感じるようになった。これはウレタンの復元力が落ちてきたサインです。
確かめ方は簡単です。誰も寝ていない状態でマットレスを横から見てください。腰の位置だけ低くなっていれば、その部分がヘタっています。
2cm以上へこんでいれば買い替えの時期です。上に敷きパッドを足しても、沈む場所が変わらないので底つき感は残ります。
3. 下に敷いているものが悪い
意外と多いのがこれです。フローリングに直接置いていると、床の硬さがそのまま伝わります。
すのこを1枚挟むだけで印象が変わることがあります。板と板のあいだに空気の逃げ場ができ、わずかにしなるためです。湿気の抜けもよくなります。
体重によって必要な厚みは変わる
同じマットレスでも、寝る人によって底つき感の出方は違います。当たり前のようですが、選ぶときに見落とされがちです。
| 体重の目安 | 床置きでの厚みの目安 | 注意したい点 |
|---|---|---|
| 〜50kg台 | 8〜10cm | 柔らかすぎると腰が落ちる |
| 60〜70kg台 | 10〜13cm | 標準的な範囲 |
| 80kg以上 | 15cm前後〜 | 反発力のある層があるか確認 |
厚ければいいという話でもありません。柔らかい素材だけで厚くすると、深く沈んで腰が落ちます。大事なのは厚みと反発力の組み合わせです。
体重が重めの方の選び方は体重が重い人向けマットレスの選び方で詳しく扱っています。
「底つき感」と「硬すぎ」は別のもの
この2つはよく混同されます。対処がまったく逆になるので、先に切り分けてください。
| 見分ける点 | 底つき感 | 硬すぎ |
|---|---|---|
| 感じる場所 | 腰・お尻など重い部分 | 肩・かかと・ひじなど出っ張り |
| いつ感じるか | 寝てしばらくしてから | 横になった瞬間から |
| 寝返り | 沈んで打ちにくい | 打ちやすいが体が痛い |
| 対処 | 厚みと反発層を足す | 表面の柔らかい層を足す |
横になってすぐ肩が当たるなら、厚みではなく表面の硬さの問題です。この場合に厚いマットレスへ替えても、同じことが起きます。
逆に、しばらく寝ていると腰の下に硬さを感じるなら、沈みきって下地に届いています。こちらが底つき感です。
厚みと同じくらい大事な「密度」
同じ15cmでも、へたるものとへたらないものがあります。差を生むのが密度です。
密度は、1立方メートルあたりの重さで表され、単位はキログラムです。ウレタンの詰まり具合を示す数字だと考えてください。
| 密度の目安 | 持ちの傾向 | 向く使い方 |
|---|---|---|
| 20kg/m³未満 | 短め | 来客用・一時的な使用 |
| 25〜30kg/m³ | 標準的 | 毎日使う一般的な範囲 |
| 30kg/m³以上 | 長め | 体重が重い・長く使いたい |
安価な極厚マットレスで、数か月で底つき感が出るものがあります。厚みは足りていても、密度が低いためです。
商品説明に密度が書かれていない場合は、重さを見てください。同じサイズで軽すぎるものは、中身が詰まっていない可能性があります。
厚みで解決できる範囲と、できない範囲

底つき感は厚みで解決できます。ただし条件があります。
- 解決できる:下地の硬さが伝わってくるタイプ。厚みと反発層を足せば届かなくなります。
- 解決できる:体重に対して薄すぎたケース。厚みを上げれば収まります。
- 解決できない:硬すぎて体が痛いケース。これは底つき感ではなく硬さの問題です。厚くしても変わりません。
- 解決できない:枕の高さが合っていないための首や肩の違和感。別の原因です。
厚みのあるマットレスは、単に分厚いのではなく層で役割を分けています。上の層で体の凹凸を受け、下の層で支える。この構造だと、深く沈んでも下まで届きません。
雲のやすらぎマットレス2は、性質の違うウレタンを5層に重ねた構造です。層ごとの役割は5層ウレタン構造を図解で整理しました。高反発と低反発の組み合わせ方については厚いマットレスは高反発と低反発どっち?もあわせてご覧ください。
⇒雲のやすらぎマットレス公式サイトはコチラ買い替える前に試せること

いきなり買い替える必要はありません。順に試すと、原因がはっきりします。
- 上下を入れ替える。頭と足の向きを反対にして1週間使います。感じ方が変われば、その位置のヘタリが原因です。
- すのこを敷く。下地が原因なら、これだけで変わります。
- 立てかけて乾かす。湿気を含むとウレタンは沈みやすくなります。週に一度、壁に立てかけて風を通します。
- 横から見て測る。それでも変わらず、腰の位置が2cm以上へこんでいれば買い替えです。
1から3を試して変化がなければ、素材そのものが役目を終えています。上に何を足しても戻りません。
敷布団で寝ている場合
畳やフローリングに敷布団という方も多いはずです。この場合、底つき感はもっと出やすくなります。
敷布団の厚みは6〜8cmほどが一般的です。中綿は使ううちに潰れるので、実際にはさらに薄くなっています。
選べる道は3つです。
- 敷布団の下にマットレスを重ねる。厚みは出ますが、ずれと湿気が課題になります。
- 敷布団をやめて、厚いマットレス1枚にする。畳めるタイプなら、押し入れにも収まります。
- すのこを入れて中綿を打ち直す。今の布団を使い続けたい場合の方法です。
床に直接置く使い方では、湿気が下に溜まります。週に一度は立てかけて、裏側に風を通してください。これをするかどうかで、へたるまでの年数が変わります。
夫婦や家族で使うときの注意
2人で1枚を使う場合、体重の重いほうの側だけが先にへたります。左右で沈み方が変わると、軽いほうの人が谷側へ転がります。
防ぐには、3か月に一度、上下と裏表を入れ替えます。両面使えるタイプなら、へたる速さが半分になります。
体格差が大きい場合は、1枚を分けるより、シングルを2枚並べるほうが現実的です。詳しくは夫婦で使う厚いマットレスの選び方にまとめました。
よくある質問
敷きパッドを重ねれば底つき感は消えますか
表面の当たりは柔らかくなりますが、沈みきる場所は変わりません。数センチの敷きパッドでは届かないことが多いです。
マットレスを2枚重ねてもいいですか
厚みは出ますが、あいだでずれて寝返りがしにくくなります。湿気もこもりやすくなるので、1枚で足りるものへ替えるほうが現実的です。
何年くらいで底つき感が出ますか
使う人の体重と手入れ次第です。湿気を溜めない使い方をしていれば長く保ちます。逆に敷きっぱなしだと早まります。
硬めを選べば底つき感は出ませんか
硬さと厚みは別の話です。薄くて硬いものは、沈まないぶん体の出っ張りに圧が集まります。寝姿勢に合う硬さは寝姿勢別の硬さの選び方をご覧ください。
次の1枚を選ぶときの確認手順
買い替えると決めたら、商品ページで次の4つを順に見てください。ここがそろっていれば、同じことは起きにくくなります。
| 見る項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 厚み | 体重に対して足りているか(床置きなら10cm以上が目安) |
| 層の構成 | 柔らかい層と支える層が分かれているか |
| 密度または重さ | 同サイズで極端に軽くないか |
| 手入れのしやすさ | 立てかけられるか・カバーが洗えるか |
見落としやすいのが4つめです。重すぎて動かせないと、湿気を抜く手入れが続きません。手入れが止まると、寿命も縮みます。
三つ折りにできるタイプは、立てかけやすく、押し入れにも入ります。毎日の扱いやすさは、数年単位で効いてきます。
新品でも底つき感がすることがありますか
あります。届いたばかりのウレタンは圧縮されていて、本来の厚みに戻るまで時間がかかります。数日おいてから判断してください。
マットレストッパーで足りますか
表面の当たりは変わりますが、支える力は増えません。下地に届いてしまう状態なら、本体を替えるほうが確実です。
ベッドフレームによって差は出ますか
出ます。板が一枚敷きのタイプは硬さがそのまま伝わり、すのこ状のものはわずかにしなります。通気の面でも、すのこ状のほうが湿気が抜けます。
三つ折りタイプは折り目で底つき感が出ますか
折り目の部分は構造上どうしても弱くなります。腰が折り目に当たらないよう、置く向きを確かめてください。向きを変えるだけで感じ方が変わることがあります。
まとめ
底つき感の原因は、厚み不足・ヘタリ・下地の3つです。まず横から見て、腰の位置がへこんでいないかを確かめてください。
へこんでいなければ、すのこや向きの入れ替えで変わることがあります。2cm以上へこんでいれば、素材の寿命です。
買い替えるなら、厚みだけでなく層の構成を見てください。上で受けて下で支える構造なら、沈んでも下まで届きません。
朝起きたときに、腰のあたりに何も残っていない。その状態がふつうになると、一日の始まり方が変わります。
厚みのあるマットレス全体の選び方は極厚マットレスの選び方、正直な弱点は極厚マットレスのメリット・デメリットにまとめています。

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